結婚内祝いの熨斗(のし)を正しく理解し、旧姓を書く時・書き方のお返しギフトマナーを知ろう
結婚するにあたってお祝いを頂いたら、1ヶ月以内にお返しをするのがマナーで、きちんとのしをかけてお礼とともに渡すのが礼儀です。 このとき、のしの掛け方に注意が必要なのは苗字が変わる人です。 正しい方法を知ってマナー違反にならないようにするコツをまとめました。
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のし紙の基本を知っておこう
贈り物にはのし(熨斗)をかけるというのがマナーであるというのは、今や誰もが知っていることであり、あまり意識せずに行っていることがほとんどです。 その一方で、のしというものがどのようにして生まれ、なぜ今のような形態になったのかを知っている人は少ないでしょう。
もともとは伸ばした鮑を干して作ったもので、鮑そのものが高級な贈り物でした。 おめでたいことを祝うにあたって、品物に取り付けた鮑自体が、すでに贈り物としての役割を果たしていたのです。 縁起物でもあったため、主に結婚を祝う際の贈り物によく用いられたのが、現在ののしの起源となっています。
時代の移り変わりとともに鮑ではなく昆布を用いるようになり、さらに昆布から紙へと変わっていきます。 紙を折って鮑の代わりに使ったため、鮑を付けていた部分に取り付けられている折られた紙は、厳密にはのし飾りと呼ばれるものです。 贈り物をするときののし紙に書かれている中で、のし飾りにあたる部分がかつての鮑だったことから、おめでたい紅白ののし紙にしか、のし飾りは描かれていないのも当然と言えます。
さらに、鮑が海産物だったこともあって、贈り物が海産物の場合は、のし飾り無しののし紙を選ぶのもマナーですが、そこまで知っている人はごく少数でしょう。
のし紙の内容を知っておこう
のし飾りの起源は鮑だったことから、次第に鮑の代わりに紙で作ったのし飾りをつけるようになりました。 これによって調達が難しい本物の鮑よりも使い勝手がぐんとよくなり、今では紙で作ったのし飾りを使うケースも少なくなりました。 その理由はのし紙に最初から印刷されるようになったからで、これによってのし飾りだけでなく贈り物の体裁に整えるのになくてはならなかったもう一つの品が省略されるようになったのです。 それが、紐を使って編んだ水引と呼ばれるものです。
現在でもより格式ばったお祝いの形にしたいときは、水引が付いた袋に紙で作ったのし飾りが付けられているものを用います。 たいていはお金を包んで渡す場合ですが、さまざまなお祝い事で使われる袋として用いられています。そのお返しに品物を贈るときには、すべてが印刷されたのし紙を用いるのが一般的です。
のし紙にはのし飾りと水引の両方が印刷されていますので、一般的にのしと呼んでいるものの、その中には2つの意味が込められているのです。 水引には結び方によって意味合いに違いがありますし、結婚を祝うおめでたい贈り物にはのし飾りを付けますが、場合によっては付けてはいけないこともあり、 のし紙の内容をしっかり知ることが大事なので気をつけましょう。
のし紙の知識
結婚のお祝いを頂いた方に対しては、遅くともひと月以内にお礼の気持ちとともに、選んだ品物を渡すのが礼儀です。 その際、品物には10本の水引をかけ、結び方は蝶結びと結び切りの2つがある中で、必ずほどけない結び方の結び切りを選びます。
結び切りとは、おめでたいことだけれど何度もあっては困るという場合に用いられる水引で、結婚に関するお祝いのすべてで用いられます。 ただ、近年は品物に実際に編んだ水引をかけることはほとんどなく、直接のし紙に印刷されています。 水引が中心に描かれていますので、水引を基準に上段に表書きとして結婚内祝い、あるいは単に内祝いや寿と記し、下段に新郎新婦の名前を書くのが正しい書き方です。 表書きに対して名前は少し小さめの文字で書くのがポイントで、くれぐれも表書きよりも名前の方が大きくなってしまったとならないようにしましょう。 ちなみに書く際は、墨が濃い色の毛筆や筆ペンを用いるのが基本です。
近年はほとんどが印刷でのし紙を作成しますので、手書きでは失敗もあったところ、今では失敗はまずありません。 デパートやお店でのし紙をかけてもらうなら、間違いのないようにのし紙を選んで表書きと名前を伝えることで、マナーにのっとった正しいのし紙を作成してもらえます。
結婚のお祝いを頂いたことに対する返礼の品には、包装紙の内側にかける内のしが一般的です。
名前の書き方
のし紙の表書きの下に書く名前の書き方は、大きく分けると3種類に分かれます。
結婚して新たに変わった苗字のみ書く場合と、結婚後の苗字と名前をフルネームで記載する方法、最後が名前だけです。 それぞれに分けるのは大変だからという理由から、近年は夫婦2人ともの名前を苗字とともに並べて書き、のし紙とするケースも増えています。
職場結婚で2人のことをよく知っている人へのお返しならば、夫婦連名は微笑ましく受け取ってもらえることでしょう。 とはいえ、結婚は当事者2人だけのことではなく、家と家との結びつきであると考える地域もまだまだ多く、そうした考え方の持ち主に対してお返しをする際には注意が必要です。 相手のことはよく知らないという場合は特に、女性であれば旧姓から新姓に変わったことを知らさなければなりません。 そのため、親戚など身内の人たちや友人、上司や会社の同僚に至るまで、旧姓を知っている人たちに新しい苗字を知らせるのし紙をかけてお返しをするのがマナーとなります。
名前だけを書き記す場合、それぞれが別々にお返しをする際、相手に対して自分の名前を知ってもらうことが大事になりますので、数種類を用いたら混乱しないようにすることが大事です。
旧姓は書かないのが基本
結婚するにあたって、日本の法律においては夫婦別姓を認めていませんので、新しい苗字を知らせることが重要となります。 親戚や友人など気軽に尋ねられる間柄であっても、ところで結婚して何という名前になったのかとは聞きづらいものです。
結婚の際に祝って頂いたことへのお礼として、感謝の気持ちを込めてお返しをするのが内祝いの一番の目的ですが、それと同じくらい重要なのが新しい苗字を知らせることなのです。 そのため、旧姓を書くことはありませんので、間違っても新しい苗字の横に、旧姓は何だったかなどと記さないようにしましょう。 旧姓から新しい苗字へと変わるのは大半が女性ですが、お祝いをしてくれた人のすべてが旧姓を知っていますので、あえて記載する必要はありません。 それよりも新しい苗字はこれになりましたので、今後ともよろしくお願いいたしますという気持ちを最優先させることが、内祝いにのしをかける一番の目的なのです。
名前だけを書くのは夫側の親族への挨拶が込められており、結婚した女性が何という名前なのかを知らせるのが目的です。 このときは旧姓を知らせる必要があるのではと考えるかもしれませんが、ここでも旧姓を書く必要はありません。
まとめ
のしの起源から、結婚を祝ってもらった場合に選ぶべき正しいものはどれかなどを水引や表書き、そして名前の書き方に至るまでをまとめてきましたが、たった一枚の紙に非常に多くの意味が込められていることが改めてわかります。
風習であると同時に、祝ってもらった方に対する礼儀でもありますので、しっかりとした内容で仕上げることが重要です。正しい知識で結婚内祝いを渡しましょう。
オススメの結婚内祝い、お返しギフト
今回は、熨斗紙(のしがみ)に旧姓を書くかどうか、書き方について、一緒に考えてみました。お悩みは解決することができましたか?
「いやいや、その前に何を贈ればいいかも決まっていないよ!」というそこのあなた!安心してください。
先輩、新郎新婦が選んだギフトをランキング形式や贈る相手、金額別でも、こちらの結婚内祝いのページでまとめています。おすすめの選び方も掲載しています。ぜひ、参考にしてくださいね!
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